【VHTセクター分析】米国ヘルスケアセクターETFは長期リターンに優れた魅力的なETF!ジョンソンエンドジョンソンやユナイテッドヘルスが有名

2019年8月18日

こんにちは、アーサーです。

今回はヘルスケアセクターETFのVHTをご紹介します。

データソースはバンガードのファクトシート(2019年3月31日時点)です。

VHTの概要

ベンチマークMSCI USインベスタブル・ マーケット・
ヘルスケア25/50 インデックス
ティッカーVHT
経費率0.10%
ETF純資産総額93.42億ドル
ファンド純資産総額107.12億ドル
配当スケジュール四半期毎
設定日2004年1月26日
上場取引所NYSE Arca

VHTの詳細データ

構成株式銘柄数361
時価総額の中央値775億ドル
株価収益率25.7倍
株価純資産倍率4.1倍
株主資本利益率15.7%
利益成長率5.0%
売買回転率6.1%
標準偏差13.42%

VHTの時価総額内訳

大型株75.3%
中・大型株2.9%
中型株11.6%
中・小型株4.1%
小型株6.1%

VHTの産業構成

医薬品30.0%
ヘルスケア機器22.0%
バイオテクノロジー19.6%
管理健康医療9.9%
ライフサイエンス・ツール/サービス7.3%
ヘルスケアサービス4.7%
ヘルスケア用品2.0%
ヘルスケア・ディストリビュータ1.6%
ヘルスケア施設1.6%
ヘルスケア・テクノロジー1.3%

VHTの保有上位10銘柄

Johnson & Johnson9.3%
Pfizer Inc.6.0%
UnitedHealth Group Inc.5.9%
Merck & Co. Inc.5.3%
Abbott Laboratories3.5%
Medtronic plc3.0%
AbbVie Inc.3.0%
Amgen Inc.3.0%
Eli Lilly & Co.2.9%
Thermo Fisher Scientific Inc.2.7%
純資産総額に占める上位10銘柄の割合44.6%

VHTのトータルリターン

2019年3月31日までのトータルリターンです。

過去1年14.51%
過去3年13.49%
過去5年11.59%
過去10年16.94%
設定来(2004~)9.93%

VHTの分配金情報

分配金の単位はドルです。

2019年

2019/06/211.1638
2019/03/211.1059
合計(暫定)2.2697

2018年

2018/12/130.6256
2018/09/240.5779
2018/06/280.6299
2018/03/160.3882
合計2.2216

2017年

2017/12/140.5667
2017/09/270.515
2017/06/280.498
2017/03/240.443
合計2.0227

VHTの株価指標

予想PER:16.05(2019年8月31日時点、モーニングスターHPより)

配当利回り:2.09%(2019年9月29日時点)

VHTに対するコメント

VHTは米国ヘルスケアセクター全体に投資できる便利なセクターETFです。

産業構成は医薬品が30%、医療機器が22%、バイオが19.6%となっています。
個別では高配当株として有名で製薬会社でありながら医療機器なども扱うジョンソンエンドジョンソンが9.3%、同じく製薬会社のファイザーが6.0%、民間医療保険のユナイテッドヘルスが5.9%です。

ヘルスケアセクターの中でも製薬会社は訴訟問題薬の特許切れ問題を抱えており、他のセクターと比べて個別株では長期保有しづらいところがあります。
しかしヘルスケアセクターETFならそのような問題をあまり気にせず長期投資することができます。

VHTの強み

  • 医療を必要とする高齢者人口の増加
  • 薬や医療機器技術の特許などの関係で競争過多にならない
  • 不景気に強く、利益が簡単には落ちない

ヘルスケアセクター一番の強みとして高齢者社会の方が儲けられることにあります。
人口動態は現代では大きな戦争が発生しない限りはほぼ予測通りになるため、この利点はほぼ間違いなく享受することができます。
需要が大きく伸びることが予想されるため、売上も伸びていく可能性が高いです。

またヘルスケアセクターは強い特許によって守られており、過去ではそれが競争過多を防いだ結果、株主利益をより増大させることになりました。
医薬品の実質的な特許期間は約10年から15年程度のようです。
医薬品はブランド物でもあるので、たとえ特許がなくてもブランド力で押していくことも可能です。

ディフェンシブセクターとしても有名で、不景気時には景気敏感セクターを大きく上回るパフォーマンスが期待できます。
特にリーマンショックのときはベンチマークとされるS&P500が円建てで約63%の下落を見せる中、VHTは38%の下落に留まっていました。
為替の影響もある中でこの下落率ですむことには驚きですし、市場平均に対してこれだけの差をつけられる防御力はヘルスケアセクターの大きな魅力です。

VHTの弱み

  • ジェネリック医薬品の導入で薬価が減少傾向
  • 国民皆保険制度が成立すると特に医療保険業界には打撃
  • 新薬開発が難しくなってきている

今ヘルスケアセクターで一番頭を悩ませているのがジェネリック医薬品導入による薬価減少です。
この減価傾向が続くと、長期リターンに大きな影響を及ぼしてしまうかもしれません。

一部の米民主党議員が唱えている国民皆保険制度という爆弾も抱えています。
導入するには多額の税金が必要になる上、医療保険業界がめちゃくちゃになってしまう恐れがあるため実現は難しいですが、可能性はゼロではないです。
しかしこのリスクを懸念してか民間医療保険会社は大きく売られ、割安感がでてきています。

新薬開発がますます難しくなっているのもネガティブニュースです。
今後あたらしい薬の開発がさらに難しくなるのか、それとも技術革命のような薬が米国企業によって開発されるのかによってVHTのリターンも変わってきそうです。

シーゲル教授の研究ではヘルスケアセクターのリターンが一番良かった

シーゲル教授の『株式投資の未来』では1957年から2003年までの各セクターの市場シェアとリターンを調査しており、以下がその結果となります。

S&P50010.85%
ヘルスケア14.19%
生活必需品13.36%
情報技術11.39%
エネルギー11.32%
一般消費財11.09%
金融10.58%
資本財10.22%
電気通信9.63%
公益事業9.52%
素材8.18%

ヘルスケアセクターは市場平均を大幅に上回り、見事すべてのセクターの中で一番の成績をおさめることができました。
ヘルスケア産業は特許によって守られていることもあり独占性が高く価格競争になりづらいため、その分だけ株主に対するリターンが高くなっているものと考えられます。
また2004年からのリターン(設立時)は9.93%とこちらも市場平均を超えるパフォーマンスを示しました。
不景気耐性が高く、リーマンショックのときに利益を大きく落とさなかったことが好パフォーマンスに繋がりました。

VHTの今後

薬価減少問題や国民皆保険制度問題を抱えているため、それなりにリスクがある投資先となってしまっているのが現状です。
しかし医療を必要とする人々がより増えていく流れは間違いなく、長期リターンは基本的に良好だと考えています。

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