【VDCセクター分析】アメリカ生活必需品セクターはディフェンシブ!コカコーラやペプシが有名

2019年8月28日

こんにちは、アーサーです。

今回は生活必需品セクターETFのVDCをご紹介します。

データソースはバンガードのファクトシート(2019年3月31日時点)です。

VDCの概要

ベンチマークMSCI USインベスタブル・
マーケット・生活必需品25/50
ティッカーVDC
経費率0.10%
ETF純資産総額46.17億ドル
ファンド純資産総額52.53億ドル
配当スケジュール四半期毎
設定日2004年1月26日
上場取引所NYSE Arca

VDCの詳細データ

構成株式銘柄数92
時価総額の中央値1,076億ドル
株価収益率21.0倍
株価純資産倍率4.0倍
株主資本利益率21.9%
利益成長率3.0%
売買回転率8.2%
標準偏差11.10%

VDCの時価総額内訳

大型株77.5%
中・大型株5.1%
中型株9.8%
中・小型株2.1%
小型株5.5%

VDCの産業構成

家庭用品21.8%
清涼飲料19.5%
包装食品・肉16.9%
大型スーパーマーケット・
スーパーマーケット
12.2%
タバコ12.1%
パーソナル用品3.8%
薬品小売り3.0%
食品流通2.9%
農産物2.6%
蒸留酒・ワイン2.5%

VDCの保有上位10銘柄

Procter & Gamble Co.13.3%
Coca-Cola Co.9.4%
PepsiCo Inc.8.7%
Walmart Inc.7.0%
Philip Morris International Inc.6.7%
Altria Group Inc.5.1%
Costco Wholesale Corp.4.9%
Mondelez International Inc.4.1%
Colgate-Palmolive Co.3.1%
Walgreens Boots Alliance Inc3.0%
純資産総額に占める上位10銘柄の割合65.3%

VDCのトータルリターン

2019年3月31日までのトータルリターンです。

過去1年9.69%
過去3年5.02%
過去5年8.28%
過去10年13.69%
設定来(2004~)9.56%

VDCの分配金情報

分配金の単位はドルです。

2019年

2019/06/211.0397
2019/03/210.7475
合計(暫定)1.7872

2018年

2018/12/131.0436
2018/09/240.8211
2018/06/281.2474
2018/03/160.5357
合計3.6478

2017年

2017/12/141.0357
2017/09/270.771
2017/06/281.037
2017/03/240.834
合計3.6777

VDCの株価指標

予想PER:20.01(2019年7月31日時点、モーニングスターHPより)

配当利回り:2.38%(2019年8月28日時点)

VDCに対するコメント

VDCは米国生活必需品セクター全体に投資できる便利なセクターETFです。
「生活必需品」とは暮らしをする上で必要になるもので、売上が景気変動に左右されにくい特徴があります。

VDCの主力は日用品メーカーのプロクター&ギャンブル、清涼飲料水で有名なコカコーラやペプシコーラとなります。
高配当株として人気なタバコ産業の割合が12.1%あることにも注目です。

VDCの強み

  • 不景気にとにかく強い
  • ブランドで稼ぐ企業が多い
  • 設備投資が少ない

生活必需品セクターは不景気でも需要が落ちないことから、ディフェンシブセクターとも呼ばれます。
他のディフェンシブセクターはヘルスケアと公共ですが、この二つのセクターと比べて政策の影響を受けづらい生活必需品セクターはよりディフェンシブだともいえます。

ブランドを使って稼ぐ企業も多いです。
コカコーラやペプシコーラは特に有名で、ブランド力の高さがそのまま粗利率の高さにつながっています。
価格競争に強いため、値下げ合戦で利益がゼロになるということは起きないです。

生活必需品セクターは設備投資が少ない額ですみます。
設備投資にはリスクがあり、せっかく作った設備が不景気による需要減少や技術革命で使えなくなる可能性があるわけですが、このセクターではそのような不安を抱く必要はないです。

VDCの弱み

  • 成長性は低め
  • 安定度が高いので割高になることがある
  • プライベートブランドや健康志向が脅威

安定しているところが魅力の生活必需品セクターですが、ハイテクセクターやヘルスケアセクターと比べるとさすがに成長性は落ちます。
しかし市場が縮小するというレベルでもなく、低めながらもそれなりの成長は期待できます。

しかしこのスペックの高さから長期投資家や高配当を選好する投資家に人気であるため、若干割高となることが多いです。
いくらスペックが高くても割高の度合によってはすべてが台無しになるので、注意したいところです。

最近はプライベートブランドが脅威になってきています。
特にECサイトのアマゾンは自社製品を全面に押し出すことが可能なため、ECサイト内では優位に戦われてしまいます。

また人類の寿命が急速に伸びてきていることから、健康志向が広まっています。
寿命の長期化が大きな理由となっているため、一時的なブームではないと私は考えています。
この打撃を特に受けるのがタバコ産業、次点で糖分を大量に使っている清涼飲料水メーカーになります。
とはいえ清涼飲料水メーカーについては「コカコーラ・ゼロ」のような糖分ゼロ飲料が成長してきており環境に対応しているので、そこまでの不安はありません。
しかしタバコ産業は電子タバコの成長率が高いですが、健康被害もあるため「コカコーラ・ゼロ」と同じようにはいかないと思います。
結局のところ、「健康志向」に適応できるかどうかが大事になってきます。

シーゲル教授の研究では生活必需品セクターが優秀なパフォーマンスを示した

シーゲル教授の『株式投資の未来』では1957年から2003年までの各セクターの市場シェアとリターンを調査しており、以下がその結果となります。

S&P50010.85%
ヘルスケア14.19%
生活必需品13.36%
情報技術11.39%
エネルギー11.32%
一般消費財11.09%
金融10.58%
資本財10.22%
電気通信9.63%
公益事業9.52%
素材8.18%

生活必需品セクターは市場平均を上回り、ヘルスケアにつぐパフォーマンスを残すことができています。
最近では過去3年のリターンこそ5.02%と比較的低いものとなってしまっていますが、過去10年では13.69%のリターンとなっており、長期投資家にとって十分なリターンを提供してきました。

VDCの今後

プライベートブランドや健康志向が脅威となってきており、これまでのパフォーマンスを今後も発揮できるかどうかはわかりません。
しかし不景気時にも安定した利益を出すことができるのは大きな魅力です。
安定した成長で長期投資家に貢献してくれるセクター、それが生活必需品だといえます。

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こちらは期待度NO1のハイテクセクターです。