【VCRセクター分析】王者アマゾンが属する一般消費財セクター、好景気時は期待できる

2019年9月15日

こんにちは、アーサーです。

今回はアメリカ一般消費財セクターETFのVCRをご紹介します。

データソースはバンガードのファクトシート(2019年6月30日時点)です。

VCRの概要

ベンチマークMSCI USインベスタブル・マーケット・
一般消費財・サービス25/50インデックス
ティッカーVCR
経費率0.10%
ETF純資産総額30.87億ドル
ファンド純資産総額34.12億ドル
配当スケジュール四半期毎
設定日2004年1月26日
上場取引所NYSE Arca

VCRの詳細データ

構成株式銘柄数304
時価総額の中央値539億ドル
株価収益率23.4倍
株価純資産倍率4.5倍
株主資本利益率22.1%
利益成長率16.5%
売買回転率28.1%
標準偏差14.97%

VCRの時価総額内訳

大型株66.3%
中・大型株2.2%
中型株15.0%
中・小型株7.9%
小型株8.5%

VCRの産業構成

インターネット販売・通信販売29.1%
レストラン12.9%
住宅関連用品小売り10.3%
ホテル・リゾート・クルーズ船4.9%
衣料小売り4.8%
履物4.0%
自動車製造3.8%
総合小売り3.7%
アパレル・アクセサリー・贅沢品3.6%
自動車小売り3.4%

VCRの保有上位10銘柄

Amazon.com Inc.22.4%
Home Depot Inc.7.6%
McDonald’s Corp.5.1%
NIKE Inc.3.4%
Starbucks Corp.3.4%
Booking Holdings Inc.2.7%
Lowe’s Cos. Inc.2.6%
TJX Cos. Inc.2.1%
General Motors Co.1.6%
Target Corp.1.5%
純資産総額に占める上位10銘柄の割合52.4%

VCRのトータルリターン

2019年6月30日までのトータルリターンです。

過去1年7.05%
過去3年15.26%
過去5年12.05%
過去10年18.91%
設定来(2004~)9.92%

VCRの分配金情報

分配金の単位はドルです。

2019年

2019/06/210.4591
2019/03/210.4285
合計(暫定)0.8876

2018年

2018/12/130.5599
2018/09/240.5531
2018/06/280.5514
2018/03/160.3945
合計2.0589

2017年

2017/12/140.5049
2017/09/270.536
2017/06/280.428
2017/03/240.412
合計1.8809

VCRの株価指標

予想PER:21.14(2019年7月31日時点、モーニングスターHPより)

配当利回り:1.08%(2019年9月14日時点)

VCRに対するコメント

VCRはアメリカ一般消費財セクター全体に投資できる便利なセクターETFです。 
産業構成率はインターネット販売・通信販売で29.1%、レストラン住宅関連用品小売りも含めると52.3%と半分以上を占めるようになります。

あのアマゾンだけで22.4%と一般消費財セクターでは大きな影響力を持ちます。
他の有名企業としては世界最大級のホームセンター企業のホームデポが7.6%、ファーストフードチェーン店のマクドナルドが5.1%、スポーツ関連用品を扱うナイキとコーヒーチェーン店のスターバックスがともに3.4%となっています。

VCRの強み

  • 好景気に強い
  • アマゾンという成長エンジンがある
  • 生活に必要なサービスを提供している企業が多い

一般消費財セクターは景気に影響されやすく、景気循環セクターとも呼ばれます。
好景気時は良いリターンを期待できます。
不景気時は株価が安くなることが予想されるので、そのタイミングで投資したいセクターです。

そしてアマゾンの影響が凄まじいです。
ここ10年のトタールリターンは18.91%とすごいことになっていますが、その原因はアマゾンで、リーマンショックが起きた2008年終了時点では約57ドルだった株価が今では約1839ドルになりました。
約10年で32倍を超えるリターンというのは異常にも思えるレベルで、アマゾンが一般消費財セクターを引っ張ってきたといってもいいと思います。

生活必需品セクターと同様、生活に必要なサービスを提供している企業が多いです。
アマゾンはECサイト、ホームデポは住宅リフォーム・建設資材・サービス、マクドナルドやスターバックスは外食、ナイキはシューズやアパレルを扱っており、そのどれもが生活に深くかかわっています。
とはいえ生活必需品より必要度は低く、不景気になるとその影響をある程度は受けそうです。

VCRの弱み

  • 不景気の影響を受けやすい
  • アマゾンの依存度が高い
  • 過去のパフォーマンスが良かったこともあり割高

好景気時は良いリターンを期待できますが、 一転不景気になるとこのセクターにある株式は暴落の嵐になってしまう可能性があります。
とはいえマクドナルドのような不景気に強い銘柄も入っているので、今回はそこまで暴落しない可能性もあります。

ただアマゾンの構成率が22.4%となっているので、アマゾンのこれからのパフォーマンスに大きく影響されてしまいます。
良くも悪くもアマゾン次第、ですね。

また過去のリターンが良かったこともあり、割高になっています。
その原因もアマゾンで、今の予想PERは約55となっています。
この数値を割高とみるか、逆に買い時とみるかどうかでこのセクターへの評価は変わってきそうです。

シーゲル教授の研究では一般消費財セクターは市場平均を超える結果に

シーゲル教授の『株式投資の未来』では1957年から2003年までの各セクターの市場シェアとリターンを調査しており、以下がその結果となります。

S&P50010.85%
ヘルスケア14.19%
生活必需品13.36%
情報技術11.39%
エネルギー11.32%
一般消費財11.09%
金融10.58%
資本財10.22%
電気通信9.63%
公益事業9.52%
素材8.18%

一般消費財セクターは市場平均を少し上回り、11.09%の年率リターンとなりました。
設立時(2004年)からのリターンも9.92%とリーマンショックを経験しながらも良好でした。

先ほども言及していますが過去10年のリターンが18.91%と凄まじいことになっています。
アマゾンの成長エンジンは一般消費財セクターを上へ押し上げましたが、これからはどうなるでしょうか。

VCRの今後

一般消費財セクターは景気の影響を強く受ける傾向にあるため、景気動向は確認しておきたいですね。
不景気時のパフォーマンスが悪いということは、不景気になって株安になったところで投資すれば良好なパフォーマンスが期待できるということでもあります。

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生活に必要なモノを提供しているという点では一致している生活必需品セクターの紹介です。