日本の株主還元(配当・自社株買い)はどうなっている?アメリカとの比較結果など

2019年11月22日

こんにちは、アーサーです。

今回は日本株の株主還元(配当・自社株買いなど)について考えたいと思います。

日本株の問題点は?

日本株はわたしたちにとって最も身近な存在です。
人口減少社会ではパフォーマンスが期待できないとはいわれていますが、国際分散投資の観点では日本株にもある程度の分散投資をしておくべきです。
さらに日本株なら外国税がかかりません。

しかし日本株にはいくつか難点があります。
私が特に日本株の難点だと感じているのは

株主還元

です。

株主還元とは

株主還元とは?と思った読者の方もいるはず。
おおくの株式は定期的に「配当金」を出してくれますが、これが株主還元のひとつです。

金融ニュースで「自社株買い」が取り上げられることがあります。
これは自社の株を買った上で償却させることで総株式数を減らす行為ですが、こうすることで既存の株主は得をすることになります。
なぜなら総株式数が減ることで既存の株主が持っている株式は以前よりも貴重なものになるからです。

例えば総株式数が100株で私は10株持っていたとします。
配当金を全体で100円出すと私はいくら配当金をもらえるでしょうか。
答えは「10円」です。
1株あたり1円の配当金で、私は10株持っているので、1×10で10円ですね。

さて、ここで自社株買いを行います。
総株式数は50株まで減りました。
しかし私は相変わらず10株持っています。
ここでまた配当金を全体で100円出します。
すると私がもらえる配当金は「20円」になります。
なぜなら自社株買いによって1株あたりの配当金が2円に増えているので、2×10で20円になるわけです。
この例では、投資している企業が自社株買いをおこなうと、将来もらえる配当金が増えました。

「自社株買い」が株主還元になることはわかりました。
企業が株式市場から資金調達をおこなう「増資」はどうでしょうか。
これは総株式数が増加することになるため、既存の株主が持つ株式は価値が薄まってしまいます。
こちらは株主還元の真逆をいく行いであり、マイナスに捉えられます。

簡単に株主還元を計算式であらわすと

株主還元=配当+自社株買いー増資

となります。

株式投資家が期待しているもの、それは株主還元です。
これがなければ投資する意味がない、といってもいいです。
株式の長期リターンは長期的な株主還元に大きく依存しているからです。

(日本株には株主還元になる「株主優待」もありますが、規模がそれほど大きくないので今回は簡略化のために省きます。)

日本の株主還元パワーは?

https://twitter.com/Arthur20190213/status/1194185157617446912

【総還元性向(配当+自社株買い)】
平成28年度
アメリカ→114%
欧州→約100%
日本→44%

アメリカの株主還元に対する強い姿勢が伝わってきますね。
日本は…

ここで日本の株主還元パワーを見てみましょう。(上記は増資分を除きます。)
平成28年度では国際基準となるアメリカは114%と100%を超えるレベルでした。
さて、日本は…

44%😢

海外と比較して配当だけでもそれなりに負けてますが、自社株買いの規模があまりにも小さすぎました。

そんな日本にいいニュースです。

最近は日本株投資家の目線が厳しくなり、自社株買いの規模が大きくなってきています。
将来的には、日本の株主還元パワーは大きく改善する可能性があります。

まとめ

日本の株主還元パワーはアメリカと大きな差をつけられていることがわかりました。
これでは米国株が日本株と比べて好調なのもうなずけます。

しかし将来的には日本企業の自社株買いが多発する可能性があります。
大量の内部留保を自社株買いしたらどうなるか?
少し考えただけでわくわくしてきますね。
現在の日本株はPBRがかなり低い位置にあるので、自社株買いの余地は十分にあります。
株主からみた日本株の価値が上がることに期待して、今回は筆をおきたいと思います。

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今回は省きましたがこちらは株主優待の記事です。投資信託やETFにとって株主優待とはなんでしょうか。

高配当はすなわち株主還元に積極的だということです。【SPYD】は米国株の高配当ETFのひとつです。