G20でデジタル課税推進決定で米国株への影響は?リブラ規制でも合意

こんにちは、アーサーです。

2019年10月18日にワシントンで開かれたG20で、デジタル課税の推進リブラ規制の合意がおこなわれました。

詳細を見ていきましょう。

デジタル課税とは

デジタル課税とはGAFAに代表される巨大IT企業に対して課税しようとする政策のことです。
普通の企業は工場や事務所を持つため現地での課税ができますが、IT企業はそれらを持たないため税率が低い国や地域で納税額を減らすことが可能です。
これに対抗したのがデジタル課税で、EUは売上高の3%を課税する案などを検討してきました。

経済協力開発機構(OECD)がまとめたデジタル課税の草案としては「営業利益率が10%以上」がひとつの基準となっています。
利益率が10%を超える部分を超過利益とみなして、そこから課税を行います。

デジタル課税を行う業種についてOECDは「消費者向けビジネス」とおおまかな区分をしていますが、もしすべての消費者向けビジネスにデジタル課税が適用された場合、利益率が高い優良企業に大きな影響を与えます
日本でも製薬会社などに課税される可能性があります

デジタル税の各国への配分は?

デジタル税の各国への配分は「その国での売上高」に応じて決まるとのことです。
国ごとの売上高をどのように計算して分配比率を決めるのかについて議論する必要があります。

リブラ規制

リブラについては簡単にまとめます。
リブラとはフェイスブックが発行しようとしている仮想通貨で、ドルやユーロ、各国の国債などでその価値を担保しようとするものです
ビットコインのような大きな価格変動はせず、日常生活で使いやすいデジタル通貨になります。
インターネットで簡単に買い物をできるようになるのが大きな魅力ですね。

しかしマネーロンダリングに使われる可能性があり、悪用を防ぐためG20では「悪用リスクに適切な対処するまではリブラを規制することを決定しました。

この結果としてフェイスブックのリブラは各国が求めるリスク管理の水準を満たしてからでないと発行できない可能性が高くなりました。

米国株への影響

デジタル課税とリブラ規制で米国株への影響はどうなるでしょうか?

フェイスブック

最も影響されるのはフェイスブックです。
デジタル課税の影響も大きいですが、リブラが簡単に発行できなくなったことはフェイスブックの痛手だといえます。
しかし、逆にいえばリブラをすぐに発行したあとに大きなトラブルに巻き込まれるリスクがなくなり一株主として安心しました。

デジタル課税も確かに痛手ではあるのですが、これはあくまで「新しい法人税」なので長期投資においては気にしすぎるのはよくないと考えています。
IT企業にだけ不当な税金が課されるというよりは、公平に各企業から税金を回収することが目的ですからね。

最近ブランド価値ランキングというものが発表されましたが、フェイスブックは順位を9位から14位に落としています。
個人情報の流出や政治家から叩かれていることがブランド価値下落に結びついてしまいました。

しかしこのブランド価値の下落が株価の暴落を生み、現在はこれまでの成長率を考慮するとかなり割安な水準に置かれています。
フェイスブックに異次元の成長を達成させてきたザッカーバーグCEOですが、これからはフェイスブックというブランド価値を回復させることを株主のひとりとして期待しています。

フェイスブック以外のハイテク企業

フェイスブック以外のハイテク企業はデジタル課税が行われる可能性があります。
アップル、アルファベット、ネットフリックス、ビザ、マスターカードあたりは間違いなく該当します。
とはいえ「新しい法人税」ではあるので、フェイスブックと同様、長期投資では気にしすぎないようにするべきです。
一時的に株価が暴落する可能性が高いですが、むしろ買い時だといえます。

ハイテク産業以外の利益率の高い優良企業

ハイテク産業以外の利益率の高い優良企業は可能性が低いですが、デジタル課税をされるかもしれません。
ジョンソンエンドジョンソンなどの製薬企業、フィリップモリスなどのタバコ企業などが該当します。
今の株価にはまだ織り込まれていないと思うので、もし課税されることになったらインパクトが大きいです。
とはいえ繰り返しいいますが、長期投資では気にしすぎないようにするべきです。

余談:世界は世界政府の樹立に向かっている?

巨大IT企業が大きな力を持ったことで、世界各国はその対処に追われています。
特にデジタル課税は捉え方を変えると、「世界政府がハイテク企業に対して徴税する」ように見えるからです。
また今回はリブラが規制されていまいましたが、将来的にデジタル通貨の発行はより推進されることが予想されます。
なぜなら中国が「デジタル人民元」の発行に動いていること、またフェイスブック以外の大企業がデジタル通貨発行を発表する可能性があるからです。
これらすべてに対処することは不可能で、結局ドルなどを担保にしたデジタル通貨を世界に広めることになると思います。
しかしそれはまるで「世界政府が世界統一のデジタル通貨を発行する」ように見えるわけです。

近い将来、巨大IT企業の圧力に押されて世界政府を樹立する案が出てくるかもしれませんね。

まとめ:デジタル課税に慌てず投資の継続をしよう

今回の記事はいかがだったでしょうか。
デジタル課税は間違いなく巨大IT企業の長期利益を減少させますが、その背景を考えると仕方のないことです。
今回の件に慌てずに投資の継続をすることが一番大事だと思います。

関連記事です。

このブログではセクター分析を行っていまして、そのまとめ記事になります。

セクターって何?という方にはこの記事を読むことをおすすめします。セクター投資について解説した記事です。

今年中に利下げは再度行われるでしょうか。利下げの背景について考察した記事です。