米国債の利回りは低下を続け、マイナス金利を目指す!?なぜ国債利回りが減少しているか解説!

こんにちは、アーサーです。

米国株市場のここ1ヶ月は特に乱高下相場となっており、気持ち的に揺さぶられてしまいそうな状況ですよね。

しかし株の値動きは上下のどちらにいくかわからない状況ですが、10年物の米国債に目を向けると一貫した事実が発覚します。

長期米国債利回りは低下が慢性化

アメリカ国債10年の利回りは2018年11月8日に3.239%とピークを迎えた後は右肩下がりで下がりつづけ、今や1.499%まで落ちてしまいました。

国債利回りがピークになる前は米中貿易戦争が大きく意識されることはなく、好景気の真っ只中でした。
しかしアマゾンやアップルの決算がアナリスト予想に対してあまり良くなかったことから割高だったFANGが暴落し、世界経済が停滞期に入ることが予想され始めたあたりで利回りも低下し始めました。

利回り低下の原因は?

ここで利回り低下の原因は以下の3つと考えます。

  • 米中貿易戦争
  • トランプ大統領がFRBに利下げを要求している
  • 他の先進国の金利がさらに低いため

米中貿易戦争

だいたいこれのせいです。
GDP1位とGDP2位が喧嘩して経済状況がよくなることはありません。
経済状況が悪くなれば、FRBは利下げせざるをえません。

アメリカと中国が関税をかけ始めたところで日本も韓国に対して輸出規制を行いました。
世界恐慌後に発生したブロック経済に少し近づいてきており、世界経済にとってはあまりいい傾向ではありません。

ちなみにブロック経済とは1929年のアメリカで「世界恐慌」が起きた後に行われた経済対策です。

以下の記事では各国が行ったブロック経済政策について解説していますので、一部引用させていただきます。

(引用元:5分でわかるブロック経済!各国の仕組みや戦争になった理由などを簡単に解説

「持てる国」のイギリス、フランス、アメリカが展開したブロック経済をそれぞれ紹介していきます。

イギリスがおこなったのが、「スターリング=ブロック」です。スターリングとは、イギリスの貨幣であるポンドのこと。1932年に開かれた連邦経済会議にて、大英帝国内部で相互に輸出入関税率を優遇する制度が導入されました。
参加したのは、イギリス本国、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、アイルランド、英領インド、香港、アデンなど、大英帝国とその植民地。しかしイギリス連邦のカナダが参加しないなど、覇権国としての地位がすでに揺らいでいることを感じさせるものでもありました。


フランスがおこなったのが、「フラン=ブロック」です。金本位制の維持を目的としていたため、「金ブロック」とも呼ばれます。オランダ、ベルギー、スイスが参加しましたが、他のブロックと比べて工業力に劣っていたため、十分ではありませんでした。やがて金本位制を維持することが難しくなり、1936年に解体されています。


アメリカがおこなったのが、「ドル=ブロック」です。南北アメリカ大陸をひとつの通貨圏としたもので、イギリス連邦に属しているカナダとも密接な関係を結びました。

アメリカ、イギリス、フランスと比べると小規模だったものの、「持たざる国」だったドイツや日本もブロック経済を構築しました。


ドイツがおこなったのは、「マルク=ブロック」。参加したのは、ドイツとオーストリアです。日本がおこなったのは「円=ブロック」で、参加したのは台湾、朝鮮、満州など。


各国がブロック経済を構築した結果、世界の貿易は大幅に減少しました。1929年から1933年の間で減少幅は7割に達し、数千万人もの失業者が出たそうです。

各国がブロック経済を構築していった結果、世界の貿易量は大きく減少し、多くの失業者が生まれてしまいました。

現代ではまだ不景気にすらなっていないのでいきなりブロック経済化することはありませんが、アメリカと中国が貿易しないようになれば世界経済に対するインパクトはかなり大きいものになると考えます。

トランプ大統領がFRBに利下げを要求している

トランプ大統領は最近では常にFRBに対して利下げを要求しています。
利下げ幅は通常0.25%になることが多いのですが、時には1%の利下げをするべきだと言うことすらあります。

この発言が一貫していることと、トランプ大統領の任期があと1年以上ある上に大統領選挙に勝てば5年以上となることから、当面の利回りは低空飛行を続けることが予想できます。
米国債5年の利回りは1.39%とかなり低い状態になっていますが、トランプ大統領が選挙に勝つ前提であれば、これだけ低い利回りも正当化されてしまうというものです。

経済状況が良くなればトランプ大統領も利上げを容認するとは思いますが、国として米中貿易戦争という覇権争いを抱えている現状では、経済状況の見通しが良くなる可能性は低くなると思います。

他の先進国の金利がさらに低いため

他の先進国の国債利回りを調べてみましょう。(2019年8月31日時点)

  • イギリス国債 10年 利回り 0.48%
  • ドイツ国債 10年 利回り -0.70%
  • 日本国債 10年 利回り -0.28%

利回りが低いどころかマイナスになっている国債が3つ挙げた中で2つもあります。
この状況ではアメリカ国債の利回りが魅力的に見えてしまうのも仕方ないですね。
そして米国債が大きく買われた結果、今の低利回りが実現してしまったものと考えられます。

アメリカもマイナス金利になってしまうのか?

ドイツや日本の国債利回りがマイナスになってしまっているところを見ると、アメリカですらマイナス金利になってしまうのではないかと感じてしまいます。
米中貿易戦争が大きく進行しなければ国債利回りも回復していくことが予想されますが、その展開になる可能性は高くないと見ています。

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このような情勢では少しづつ現金比率を高めるのも一つの手です。

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