トランプ大統領がファーウェイに対する禁輸措置を実質解除か
こんにちは、アーサーです。
トランプ大統領がアメリカ企業と中国の通信機器大手ファーウェイとの取引を認める考えを発表しました。
流れは完全に高値更新ですが、いったん落ち着いて現状を確認したいと思います。
安全保障上の問題
ファーウェイはアメリカから安全保障上の問題があると思われています。 最も大きな理由は次世代通信規格「5G」の主導権を握られたくないからですね。
通信ネットワークを握られるとハッキングも容易くなってしまうため、アメリカとしてはなんとしても止めたいところです。
また米連邦議会では2012年から中国政府はファーウェイを通じてアメリカの機密情報を盗んでいるのではないか、という報告書が発表されるほどファーウェイに対して警戒的でした。 今回の取引制限解除もあくまで安全保障上の問題がなければ認められるもので、アメリカ政府にとってファーウェイは大きな脅威になっています。
共産党と民主党は中国に厳しい対応を求める
アメリカは2大政党制ですが、その2党ともがファーウェイに対して強硬路線を維持するようトランプ大統領に求めています。 いわゆる超党派です。
しかしトランプ大統領は「ファーウェイに対する禁輸措置の解除」を交渉のカードに使用したい考えだったようで、この話を聞いたときは不快感を示したようです。 共産党と民主党が両方とも中国に厳しい対応を求めるということは、すなわちアメリカ国民が求めていることだといってもいいと思います。
今回の禁輸措置の解除はアメリカ国民の反発を買う可能性がある、ということですね。 米中貿易戦争はもうその段階まできています。
参考:トランプ氏に議会が圧力、米中首脳会談で華為への強硬路線維持求める
ハイテクセクターには良い材料
ファーウェイとの取引制限が解除されれば、特に半導体大手であるインテルやマイクロンの株価には期待できそうです。 ただしインテルとマイクロンはすでに輸出規制をかいくぐってファーウェイと取引を再開しているため、株価は一度急騰しています。

他にもアップルなどの中国関連銘柄の株価回復が期待できます。 ハイテクセクターへ投資している方にとっては思いがけない幸運だといえます。
警戒しつつ前にすすむ
トランプ大統領の行動は予想することが難しいです。 「敵をだますにはまず味方から」とはいいますが、果たして今のトランプ大統領の心中はどのようになっているのでしょうか。
予想が難しい相場では乱高下が予測されるので、米国株投資家はこれまで以上に荒波に揉まれることになる可能性が高いです。 今一度リスク許容度を確認して、この相場に挑みたいところですね。
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