【株主優待】投資信託やETFでは投資先の株主優待をどうしているのか?

2019年11月19日

こんにちは、アーサーです。
最近は興味本位で日本の投資信託について調べていますが、ひとつ気になることがありました。
それは

日本株に投資する投資信託は株主優待をどのように取り扱っているのか?

というものです。

(この記事では日本籍の投資信託やETFについて調べています。)

株主優待とは

株主優待とは一定数以上の株を権利確定日に保有していた投資家に与えられる優待制度のことです。
よくある例としては「クオカード1000円分」や「自社商品券3000円分」、「お米券3kg」などが株主に贈られます。

優待制度は各企業がそれぞれ定めることができます。
100株だけ持っていればクオカードをもらえる会社もあれば、5000株以上で1万円のギフトカードをもらえる会社(注:イオンモールのこと。100株から株主優待制度自体は利用可)もあります。
しかしほとんどの場合は少ない株数で優待制度を利用できます。
さらにいえば、少ない株数だけ持った方が利回りがよくなることが多いです。

また、株主優待は日本でこそ広がっている制度ですが、他の国ではこのような制度はほとんど見受けられないとのことです。

株主優待が投資信託に届くと…?

日本株を保有する投資信託に株主優待が届いたらどうなるのでしょうか?
残念ながら調べても詳しいところまではわからなかったので、投資信託協会様にお問い合わせを行いました。

投資信託協会様から問い合わせの回答が来ました。
要旨としては
・「投資信託等の運用に関する規則第10条」により株主優待のうち換金可能なものは信託財産に繰り入れることが求められている
・上記の規則があるため対外的に公表する規定は設けていない
とのことです。

結論はツイートのとおりなのですが、まずは「投資信託等の運用に関する規則第10条」を見てみましょう。

よくわからないですね😪
とはいえこの規則により

投資信託では株主優待のうち換金可能なものは信託財産に繰り入れることが求められている

わけで、信託財産に繰り入れた分は基準価格に反映されます。
換金可能なものはすべて換金されたうえで基準価格に反映されることが規則から確認可能です。
ということは、投資信託やETFに投資する際に株主優待のことを大きくマイナスに考える必要はないわけです。
しかし自社製品の商品券なども優待に含まれている以上、換金効率の問題はあります。

また

上記の規則があるため対外的に公表する規定は設けていない

とのことです。
それだけこの規則とその運用に自信を持っているということです。
ただこの方針が、株主優待について各ETFの目論見書などでまったく記述されない原因を作っていると思います。
不透明感を感じてしまうというわけですね。

また投資信託やETFでは規模が大きいため株数も多くなりがちですが、それが優待利回り(株主優待を換金したあとの利回り)を低下させます。
「100株さえもっていればクオカード500円分がもらえる」という優待制度の企業では、100株さえあればいいところを10000株も保有しているとなったら、株主優待の利回りは大きく落ちてしまいます。

結論としては、投資信託やETFに投資する際に株主優待のことはほぼ考えなくてもいいが、細かいところでいえば

  • 投資信託やETFは規模が大きい分、株主優待の利回りは落ちる
  • 投資信託経由では、他国の株式よりも株主優待の換金コスト分だけ損をする
  • 非公表の方針からくる運用リスク(可能性は低いですが着服の可能性もないとはいえません)

というものです。
他国との株式比較では、株主優待につぎ込まれた人件費や配送費なども見方によってはコストになってしまいます。

おまけ:株主優待アンケートを実施しました

https://twitter.com/Arthur20190213/status/1196367304696586240

株主優待は個人投資家にとって嬉しい制度ですが、投資信託経由だと利回りが低下することや、あまり欲しくない優待だと投資を控えるケースもあると思います。
そこでアンケートを作成したので回答していただけると嬉しいです。
理由もあればなお良し


【株主優待制度は継続されるべき】
32%そう思う
29%どちらかといえばそう思う
12%どちらかといえばそう思わない
27%そう思わない

ツイッターでは「株主優待制度は継続されるべきか?」というアンケートを実施しました。
最終的に121人の方に投票していただけました。
この場でも感謝します、ありがとうございました。

結果としては「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」が61%と、過半数は株主優待制度に好感を持っていることがわかりました。
しかしながら4割近くは「どちらかといえばそう思わない」、「そう思わない」に投票されているわけで、全会一致で受け入れられているわけではないです。

特に「そう思わない」は27%ですが、これは優待継続反対派が上記の問題をある程度理解しているからこそなのかもしれません。

読んでいただきありがとうございました。

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